No.53 藤井 慶輔 准教授
Researchers'
環境医学研究所
No.51 和田 恵梨 特任助教
学生時代、興味のある学問と大好きな仲間たちに巡り会い、心から楽しい日々でした。その後「昔の方が良かった」、と思うことが悔しいので、もっと楽しく過ごそう!をモットーにしています。充実した生活にするために様々なことに取り組んだ結果、研究が好きであることを見出しました。今後も楽しみながら知識や技術を身に着けて、立派な研究者へと成長していきたいです。
疾病予防のための食とは何かを研究しています。特に肥満の脂肪組織で認められる慢性炎症に着目し、脂肪細胞に加えてマクロファージや線維芽細胞など様々な細胞が関与して形成される炎症の微小環境に、栄養状態の変化が及ぼす影響を検証しています。他にも、食事によるホルモンの分泌制御や、食事の偏りによって生じる生活習慣病の病態形成機序の解明といった研究も行っています。
様々な食に関する情報がある中で、何が真実なのかを知るために栄養学を専攻しました。当初は大学で教えてもらえると思っていましたが、未解明の点が多く、今現在も解明途中であるとわかりました。少しだけ携わった研究の楽しさに後ろ髪を引かれながら、病院管理栄養士として働きましたが、栄養指導で伝えている情報が科学的根拠に欠けている点が多いことを痛感し、自分自身で解明して栄養学を確立していきたいと決意し、研究者を志しました。
仮説を立てたり、証明する方法を考えたり、そのための実験技術を習得したり、仮説の真偽はさておき、考えていることの真実を正しく実験で証明できたときに前進を実感して喜びを感じます。
また様々な研究者の話を聞いて、課題の解決過程やブレイクポイントを伺い、想像を超えるアイディアや忍耐力を感じ、格好良い、自分もそんな研究がしたい!と刺激を受けることが多いです。
栄養の質と量、食事のタイミングの面から研究を行っています。ある栄養素に偏っては不足する栄養素が出てきますし、過食は言うまでもなく代謝異常の原因となります。タイミングに関しては、だらだら食べるよりも、空腹の時間を作り、決まった時間に食事をする方が代謝異常になりにくいと考えられます。
大学時代、教官が目を輝かせながら研究の仮説を勢いよく話しており、全く理解が追い付かなかったのですが、自分もワクワクしたいと思ったことを忘れません。実際に研究に取り組むと真理の追究が心から楽しく、当時の教官と同じ目になれていると思っています。私もこんな風に研究を好きになる後輩を増やしたいです。
走ることが好きです。実験がうまくいかなかったり、頭の整理ができなかったりするときは、落ち込みきってしまう前に走るようにしています。身体を動かすと、思考が前向きになり、新しいアイディアや失敗のリカバリー方法などが浮かんできます。そうでなくても気候の良い季節はよく走り回っています。
恵まれた環境に感謝を忘れず、知的好奇心に素直に追究を続けて、世界の先端として誇れる研究を行っていきたいです。。
また、"You are what you eat(あなたは、あなたの食べたもので出来ている)" を科学的に解き明かし、健康的でありながら楽しい食生活を提案していきたいです。臨床現場においても、科学的根拠に基づいた食事療法が行えるよう、基礎研究で貢献していきたいです。
氏名(ふりがな) 和田 恵梨(わだ えり)
所属 名古屋大学環境医学研究所
職名 特任助教
略歴・趣味
新潟市出身。管理栄養士として新潟県立病院にて3年間勤務した後、2017年群馬大学医学系研究科博士課程に進学。2021年3月学位;博士(医学)を取得し、2021年9月より現在の研究室に着任。趣味は走ること、自然がきれいな場所に旅すること。