
総長っていったい何をしているのか、疑問に思っている皆さんも大勢いるかと思います。ここでは、私が日々取り組んでいる仕事やその中で感じたことなどを、自由闊達に紹介していこうと思っています。
6月8日
週末、学内は名大祭で賑わっています。
土曜日の晩、帰りがけに豊田講堂の前の舞台をのぞいてみたら、多数のアイドルが踊っていました。アイドル研究会、と言うので本学のサークルかと思ったら、お隣の南山大学のサークルでした。
日曜日の午後も少し見てまわりました。豊田講堂の前の舞台では縄跳びのパフォーマンス、見事でした。グリーンベルトではジャグリングをしていたり、テントの中で「スライム叩き」をやっていたのですが、学生がスライムを出したり引っ込めたりするのをお子さんが叩く、と言う人力版モグラ叩きでした。なんだかほのぼのしました。食べ物の屋台もたくさん出ていて、人がたくさん並んでいましたので、上々の売上だったのではないでしょうか。豊田講堂の中ではイベントもやっていたようですが、行列ができていたのでパスして総長室に帰ってきました。
今回、名大祭は予算的になかなか厳しくクラウドファンディングなどもやったようです。ニュースにもなっていました。学生が自分たちで作り上げる祭典ですが、皆さん、来年以降も少しずつで良いので協力していただければ幸いです。
6月6日
昨日の夕方から名大祭が始まって、学内が賑やかです。
今日は、午前中に文科省の視察などがあり、午後イチには愛知学長懇話会がオンラインでありました。愛知県にある大学の学長の皆さんに出席いただき、年2回定例で行っていて、今回が94回目となります。
前年度の決算の承認、今年度の事業計画案・予算案の承認など必要な事項の他、来年に迫った愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会について、懇話会の下に作られた専門委員会からの報告や、大会の組織委員会からの情報提供・協力のお願いなどがありました。ボランティア、まだ募集しているとのこと、本学からも応募してもらいたいですね。
愛知学長懇話会の後は、京都駅まで移動して、村田学術振興・教育財団の理事会・評議員会に評議員として出席してきました。この財団、自然科学、人文・社会科学系の研究助成や研究者海外派遣援助などを行なっているのですが、最近高等学校に対して、モノづくり教育支援・STEAM教育支援・STEAM研修支援なども始めました。また、今回から文理・融合のテーマに対する研究助成もスタート、どんどんと発展しています。本学からも多くの方に応募いただいているところですが、まだまだ発展していますので、積極的な申請、よろしくお願いします。
なお、この財団のスポンサーは京都市に本社がある村田製作所、コンデンサー、特に超小型なコンデンサーで強みを持つ会社です。皆さんの携帯にも1000個ぐらい村田製作所のコンデンサーが使われているそうです。会社の原点は碍子(ガイシ)を焼いて売っていたところからとのこと、昨日の日本ガイシとの不思議な縁を感じました。
6月5日
本日の午後には、日本ガイシ留学生基金の評議員会に出席してきました。当初は熱田にある本社ビルの予定だったのですが、すぐ隣に新設したNGKグループ共創施設の中で行われました。
評議員会に先立って、大島会長、小林社長らも加わってのNGKグループ共創施設見学会が開催されました。ちょうど東海機構・本学のコモネと敷地面積は同じ程度の真新しい共創の場となる施設です。
3階建てになっていて、外光をうまく取り入れるためのシェードなどが工夫された外観も素晴らしく、1階は広々とした人が集まることのできるスペースとなっています。220インチの美しい巨大ディスプレーが目につきますが、びっくりするほど薄く作られていて、また継ぎ目がわからないように多数のディスプレーを組み合わせての220インチです。厚さをみてもらうために横から撮った写真をつけておきます。
2階はオープンイノベーションの場で、製品などが置かれています。外部の企業や大学の人がそこで共同研究・開発について話し合うスペース、という位置付けですね。そこにあった二酸化炭素や窒素を分離するサブナノセラミック膜には驚かされました。多孔質セラミックの表面に二酸化炭素など特定の分子を透過するような分離層を設けて分離するという仕掛けだそうです。
3階は社員向けの会議や人事採用面接のためのスペースとなっています。
見学会の後は、2階の部屋で評議会が行われました。メインの事業は、八事にある留学生宿舎の提供と、留学生に対する奨学金の支給です。宿舎は40室用意されているのですが、昨年度は35名での運用となっていて、空きがあるということでした。負担はわずかな部屋代と光熱費実費のみ、また立地も、東山キャンパスへは自転車の距離にありますので、是非本学留学生、もっと応募・活用してもらえればと思います。奨学金も月額12万円で20名、こちらは全枠埋まっていますが、本当にありがたい制度だと思います。
日本ガイシは、2026年春にも社名をグローバルに使っているNGKに変更する予定とのこと、国際企業として今後も留学生支援等どうかよろしくお願いします。
6月4日
本日は、午前中は定例の東海機構役員会、午後には文部科学大臣政務官の来訪、YLCセミナー、そして宇宙戦略基金事業SX開発拠点に新たに採択された拠点のキックオフ会議、とイベントが目白押しでした。
いらっしゃった大臣政務官は、金城泰邦衆議院議員、沖縄県のご出身の方です。かりゆしウェアで来られました。目的は、名古屋大学の施設の視察、特にイノベーションコモンズと、防災関係について興味があるということで、減災館やNICを見学いただきました。それに先立って、豊田講堂の応接室で意見交換をさせていただき、地域の防災の観点から重要な体育館などが老朽化してクーラーもつけられていない、ということなどをこの機会ですので、アピールしておきました。もちろんイノベーションコモンズとして、研究ではITbMやC-TECs、EI創発工学館といった特徴のある建物、社会連携ではNICやTOIC、開所間近のCommon Nexusといった建物の宣伝も大学の航空写真を見ながらご説明差し上げたところです。あとで事務方に伺ったところ、とても満足して時間をギリギリまで使われて東京に帰られたとのことでした。
YLCセミナーは、毎回2名のYLC教員が最新の成果をわかりやすく他のYLC教員らに説明する、というもので、今回は、脳神経関連とGaN半導体関連の二つの話でした。どちらもトークがわかりやすく工夫されていて、中身もドキドキするような新しい研究成果で、とても楽しめました。お二人ともアメリカでの大学院生としての経験また研究経験があるということだったのですが、果たして現状のアメリカの状況をどのように考えているのか、伺ってみたいところです。
SX開発拠点ですが本学が代表機関の「デトネーションエンジン・宇宙推進工学革新研究拠点形成」というものになります。今年度からスタート、未来材料・システム研究所の笠原先生を研究代表者に、JAXAとともに、JAXAを超える研究成果を創出することを目的に進めていきます。今回は、角南篤プログラム・オフィサー(PO)と、JAXA側になりますが、JAXAのジェネラル・プロデューサー(オンライン参加)、プロデューサーの方など6名が本学に来訪、拠点側も、室蘭工業大学はじめ連携機関の研究分担者の皆さんにもお集まりいただき、大人数で笠原先生の実験室などを視察させていただきました。JAXA側の期待の高さをひしひしと感じるキックオフ会議でした。実験室の新設など、必要なサポートをしっかりとして、大学としても支えていきたいと思っています。
この機会にPOからは拠点認定の盾を贈呈いただきました。
(写真:宇宙戦略基金事業SX開発拠点キックオフ会議における視察等の様子)
6月2日
午前中には、電波の日・情報通信月間記念式典に行ってきました。総務省関係のイベントになります。
6月1日の電波の日を祝っての式典ですが、この機会に「電波の日」東海総合通信局長表彰、「情報通信月間」東海総合通信局長表彰、東海情報通信懇談会会長表彰が行われます。今回は、名大関係者がいなかったのは残念でした。ただ東京で既に表彰式のあった「電波の日」総務大臣表彰では、法学研究科の林秀弥教授が受賞されました。昨年の草野宇宙地球環境研究所教授に続いて2年連続、嬉しく思っています。林先生、おめでとうございます。
午後、打ち合わせの後は、共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)地域共創分野「地域を次世代につなぐマイボリティ共創拠点」のプログラムオフィサーらによるサイトビジットに出席をしてきました。
全体の説明だけでなく、各々の研究開発課題の進捗状況をまとまって聞くことができたのでよかったです。プレゼンだけでなく、電動車イスの自動運転、セントレアの駐車場にある車の自動運転をNIC館から遠隔アシストするなどのデモもあり、盛り沢山なサイトビジットでした。
本拠点、今年が中間評価になります。各々の課題はしっかり進捗しているので、全体を調和させながら後半に向けたビジョンを準備して評価に臨んでいただきたいと思っています。森川先生はじめチームの皆さん、期待しています!