
総長っていったい何をしているのか、疑問に思っている皆さんも大勢いるかと思います。ここでは、私が日々取り組んでいる仕事やその中で感じたことなどを、自由闊達に紹介していこうと思っています。
5月17日
国際卓越の申請前は相当忙しかったので、今日はようやく休めるかと思ったのですが、全学同窓会関西支部の第16回総会と懇親会に出席してきました。
場所は大阪駅から程近い中央電気倶楽部、歴史的建造物になります。名古屋も大阪も朝のうちは雨模様でしたが、大阪では雨が上がっていました。ただ、すごく蒸し蒸しした一日で、本当に梅雨も間近です。
今回は、総長としての恒例の名古屋大学の紹介に続いて、私自身の研究関係の話を、というリクエストを受けましたので、1時間半、みっちりと宇宙の話をしました。
名古屋大学については、国際戦略を中心に話したのですが、最近の大学のことを知りたければ、ということで、総長自由闊達通信をご紹介しました。ちょうど昨年の4月に大学中の桜の写真を撮ったものがあったので、現在の大学の姿の紹介を兼ねて、学内の桜ツアー、させていただきました。
今回も、最年長の旧制第八高等学校卒業生の吉田さんを筆頭に、多くの方に参加いただき、懇親会では本当にたくさんの質問もいただきました。藤井眞澄支部長、総会開催のご尽力、本当にありがとうございます。
懇親会では、工学研究科で博士号を取得してすぐに関西の大学の助教になられた若い方お二人と話す機会がありました。是非とも若手の力も加わって、支部を盛り立てていただけたら幸いです。
(写真:同窓会にて講演)
5月16日
本日の午後はCBCテレビの番組審議会に出席してきました。
今回は、指定された番組を見て意見を言う、というもので、対象となったのは4月に始まった夕方の報道番組です。委員の皆さん、それぞれご自身の視点からコメントされていて、大変勉強になりました。これまでのニュース+情報番組という作りから報道オンリーに舵を切ったので、硬すぎないか、とCBC側は心配していましたが、それは大丈夫だと思います。
さて、今日は国際卓越研究大学の申請締め切り、最後は担当の経営企画部の皆さんにお願いしてファイルをまとめてアップしてもらいました。ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。ただこれからが本番です。ヒアリング、現地調査では、大学全体の改革に向かっての覚悟が問われます。どうかよろしくお願いします!
5月14日
本日は、午後にJICAの井本佐智子理事らに表敬訪問いただきました。JICA中部の上町透所長もご一緒にいらしてくださいました。
今回、大学院生の育成プログラムメイク・ニュー・スタンダードでのセミナーをしていただくにあたってのご訪問です。井本理事、ご担当は、東・中央アジア部、中南米部、そして人間開発部・経済開発部、ということで人材育成の責任者でもあるとともに、本学が深く関わっているモンゴルやウズベキスタンといった国を担当されていらっしゃる方でもあります。
実は本学、JICAの奨学金を受けている留学生がなんと70名以上在籍しています。
井本理事とは今後の更なる連携についてお願いしておきました。これからもよろしくお願いします。
その後、夕方からは中部原子力懇談会の定時総会に出席してきました。私はこの団体の参与を務めています。霧箱のデモや、本学のOBである井口哲夫名誉教授による「今さら聞けない放射線の話」など楽しく聞かせていただきました。この会は、原子力に関わる企業を中心とした集まりなのですが、総会参加者、見事に男性ばかり、女性は事務局の方ぐらい、というのはどうにかしないといけませんね。
5月13日
本日は午前中は、ユニセフキャラバンが愛知県庁を訪問されたのに立ち合わせていただきました。愛知県ユニセフ協会長としてのお仕事です。
このキャラバン、日本ユニセフ協会の学校事業部の方が毎年全国を訪問して、学校におけるユニセフの活動の相談をするというものになります。日本ユニセフ協会からは、金子学校事業部長以下3名がいらっしゃいました。対する愛知県側は、今回は大村知事は外遊でいらっしゃらなかったのですが、林副知事、川原教育委員会教育長らにご対応いただき、メッセージの交換という形で互いの決意表明を交わしました。その後、日本ユニセフ協会の皆さんとは少し懇談させてもらいました。副部長の方は、これまで生協を担当していたとのことで、一緒に懇談に参加した愛知県ユニセフ協会の平光事務長とは旧知の仲とのこと、またもうお一方、マネージャーの方は大変人的ネットワークの広い活発な女性で、楽しい話を聞かせていただきました。たまたまですが、エディンバラ大学に留学していたとのことで、エディンバラ談義も盛り上がりました。
(写真:ユニセフキャラバン)
午後には、そのエディンバラ大学のニール・ロバートソン教授と30分、懇談しました。ブリティッシュ・カウンシルの提供する、両大学の化学関係の博士大学院生が短期で交換留学するというプログラムを獲得できたとのこと、今年から早速、大学院生の交流が進むそうですので、楽しみにしています。
(写真:ニール・ロバートソン教授と記念撮影)
夜にはキャンパスコンサートが豊田講堂でありました。愛知県立芸術大学との年2回のコラボ企画ですが、今回は、ピアノのソロと、サクソフォーンとピアノという二本立てのプログラムでした。ピアノの稲垣みなみさん、モーツアルトのきらきら星変奏曲、バッハのフーガの技法、ヒンデミットのソナタ、という親しみやすい曲から難曲まで、意欲的に弾きこなされました。後半のサックスですが、アルト・サックスによるフランスの作曲家イベールの協奏曲、そこからソブラニーノという最も高音のサックスに持ち替えて、伝ヘンデルのバイオリンソナタ、最後はロシアの作曲家グラズノフの協奏曲を再びアルトサックスで、見事に演奏されました。ソプラニーノ、初めて聞きましたが、美しい音色でした。サックスの井内貴仁さんは県芸出身のプロの演奏家であるとともに、県芸の職員でもあるとのこと、普段はこのコンサート裏方をされていらっしゃるのですが、今回は舞台に上がっての名演でした。
皆さんも是非、次回のコンサートいらしてください。無料です!
5月12日
本日は、エディンバラ大学からお二人の客さんをお迎えしました。
お二方とも、昨年私がエディンバラ大学を訪問した時にもお会いしている方で、理工学カレッジの国際担当責任者で化学者のニール・ロバートソン教授と、情報学部の産学連携のディレクターでエディンバラ大学のデータサイエンスとAIイノベーションハブであるベイズ・センターの所長ジェームズ・アッシュ教授です。
戦略的パートナー大学であり、ジョイント・ディグリープログラムの相手でもあるエディンバラ大学ですが、今回は理工系と情報系のトップの方々ということで、東山キャンパスだけでなく鶴舞キャンパス、またStation AIなどさまざまな場所を見ていただく予定となっています。本日はランチをご一緒しただけでしたが、明日はニールさんと30分ですがお話しできるようなので楽しみにしています。
5月9日
本日は、名誉教授称号授与式と、引き続いて名誉教授懇談会がありました。
この4月1日付で名誉教授の称号を授与させていただいたのは、26名の先生になります。このうち、本日の名誉教授称号授与式には、11名の方々にご出席いただきました。雨模様の中、ご出席いただきました皆様、ありがとうございます。お一人ずつ、辞令書(称号記という大学もあるようです)をお渡ししました。名誉教授を代表してのご挨拶は、今回は藤巻朗前副総長でした。名誉教授の皆さん、つい先日まで学内で大活躍されていらっしゃった方ばかりですので、退職されたというのが信じられない思いです。
豊田講堂の3階での授与式の後は、正面玄関での写真撮影、シンポジオンに場所を移しての懇談会です。
懇談会には新たになられた方含めて50名ほどの名誉教授の皆さんがご出席され、旧交を温めていらっしゃいました。こちらでは、名誉教授代表として、佐藤祐造先生にご挨拶をお願いしました。総合保健体育科学センターのセンター長を務められて、名古屋大学を定年後も、愛知学院大学の心身科学部学部長や愛知みずほ大学の学長を務められるなど、大活躍されていらっしゃる方です。ご挨拶の後は皆さん、三々五々、近況報告や昔話に花を咲かせていらっしゃいました。
会が終わった後は、先日ご逝去された加藤延夫先生のお通夜、近親者のみということだったのですが、お邪魔をさせていただきました。故人のご長男で喪主の加藤克彦先生は、本来本日名誉教授号辞令書を差し上げるはずでした。3月まで医学系研究科総合保健学専攻で活躍されていた先生です。
帰りにはすっかり雨が激しくなっていました。梅雨もそんなに遠くありません。
5月8日②
悲しいニュースが飛び込んできました。昨日5月7日に本学第十代総長、加藤延夫先生がご逝去されたとのこと、享年95歳でした。
加藤先生が総長をされていらっしゃったのは、1992年から1998年まで、まだ法人化前の時代、国立大学を取り巻く状況が、今よりはだいぶ落ち着いていた時期であったかと思います。ただ、総長就任後すぐに、当時すでに動き出していた教養部改革を、教養部廃止と情報文化学部創設という形でまとめられたのは、ご苦労も多かったことと拝察いたします。また、加藤総長の任期は、ちょうど大学院重点化が進められた時期とかぶっています。名古屋大学でも、教員が学部から大学院に移り、大学院を主体とする研究大学の形が作られました。最終的に重点化が完了したのは、次の松尾稔総長の時期になっていたようですが、こちらも非常に大きな改革でした。
加藤先生は、名古屋大学の総長の後、愛知医科大学学長、理事長を務められ、またお亡くなりになるまで財団法人大幸財団の理事長の職にありました。
加藤先生の長年にわたる名古屋大学へのご貢献に心よりの感謝の意を表しますとともに、ご冥福をお祈りいたします。黙祷
5月8日①
連休は明けたものの、まだなんとなく休みモードの日々が今週いっぱい、続きそうです。
本日は、卓越大学院TMIの入校式がありました。このプログラムの最大の特色は、文系・理系の6研究科が参加しているところで、文理融合となっています。
今回も、工学6名、情報学6名、人文学5名、法学2名、環境学2名という多様性に富んだ学生が集まってくれました。入校式ではプログラム責任者の佐宗副総長の挨拶に始まり、私からの祝辞、そして連携企業を代表して名古屋鉄道株式会社の鈴木武常務執行役員からご祝辞をいただき、その後みんなでフォト・セッション、私はそこで中座しましたが、そのあとはコーディネーターの河口先生からのプログラム紹介、新履修生からの決意表明などがあったとのことです。
学生の皆さん、入校おめでとうございます。研究科ごとに文化も違いますが、そこを乗り越えて、視野の広い博士人材に育ってくれることを期待しています!