2024年1月

総長っていったい何をしているのか、疑問に思っている皆さんも大勢いるかと思います。ここでは、私が日々取り組んでいる仕事やその中で感じたことなどを、自由闊達に紹介していこうと思っています。

 

 

1月31日

本日は午前中に医学部・附属病院のある鶴舞キャンパスに行ってきました。

今回は、病院の現状報告、ということで、特に病院について説明を受けました。今回特に印象に残ったのは、視察として、最新の診療等に設置されたサージカル(S)ICU、さらには、ダヴィンチというロボットを使った手術などを見学させていただいたことです。

ICUは、私のイメージとは違って、カーテンで隣とのプライバシーは確保されているものの、オープンな病床が並んでいて、すぐに医師や看護師らが対応できるようになっているとのことでした。ダヴィンチは、患者とは少し離れたところにコンソールという司令塔に実際に執刀をする医師が座っていて、立体画像を見ながら鉗子やカメラを操作するさまが圧巻でした。若手の指導のために指導医が向かい合ったコンソールに座り指示を出していたのも印象的でした。

名大病院には最近3台目が入ったところですが、開腹をせずに手術が行え、出血も少なく患者の負担が少ないとのこと、これからのますますの活躍が期待されます。なお、先日、ロボットを提供いただいた川崎重工株式会社が株式会社シスメックスと共同出資して設立した株式会社メディカロイドで国産初の手術支援ロボットhinotori™を開発しており、こちらも楽しみです。このロボットの名称は、手塚治虫氏のマンガ「火の鳥」にちなんで名付けられたそうです。

視察を企画していただいた、西脇公俊教授ほか病院関係者の皆様、本日はありがとうございました。

 

 

1月30日

本日は日本記者クラブに呼ばれて、名古屋大学の最近の取り組みを中心に1時間20分ほど話をしてきました。

記者クラブ、東京の真ん中は日比谷公園に隣接しているプレスセンタービルの中にあります。「クラブ」という名に相応しく、年配の会員たち(新聞社やテレビ局のOBら)が集う憩いの場、というところでした。ちょっと学士会館を思い起こさせられました。

最初に応接室に通されたのですが、かつて記者クラブは外国の要人の記者会見を行った場だった、ということで、PLCのアラファト議長(当時)が来られた時の要求事項から窓が防弾ガラスになっているとのこと、また部屋に備え付けのトイレを使わせてもらったのですが、英国のサッチャー首相(当時)が使われたそうで、歴史と格を感じさせられました。ゲストにはみなさん一筆書いてもらう、ということで、私は「勇気ある知識人」と書いておきました。お土産にネクタイを一本もらいました。4つのデザインの中から選べるということで気が利いています。

講演会は、対面では年配のかたがほとんどでしたが、オンラインで参加している人もいて、後からオンライン参加の方からも質問を受けました。名古屋大学、頑張っていることアピールできたと思っています。

 

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1月29日

本日は、午後、名古屋大学の誇るベテラン・若手研究者たちの研究発表がありました。

研究力強化促進事業という10年ほど前に始まった事業でスタートさせた、名古屋大学独自の研究力強化の枠組みで支援している人たちの報告会です。ちなみに、この事業、国からの支援は昨年度で終了しましたが、自主財源で続けています。

今回報告があったプログラムは2つに別れていて、次のWPI(世界トップレベル研究拠点、本学ではITbMが選ばれている)を目指す取り組みと、若手新分野創成研究ユニットという分野を超えた若手研究者同士の連携の取り組みになります。WPIを目指す方は、しっかりと実績のある研究者がグループを組んで取り組みを進めており、安心して聞いていられました。一方、若手の方は、バラエティに富んだ取り組みの数々で、発表を大変楽しめました。午後いっぱい研究の話を聞ける機会もそうはないので、本日は本当に楽しい時間を過ごすことができました。研究発表会の後は懇親会もあり、そちらでは多くの人とじっくりと話すことができたのも良かったです。そこで若い人に、「総長や副総長が一列目に座っていたので、すごく緊張した」というような感想を言われましたが、この方の講演、若干テンションは高めだったかもしれませんが、堂々としていて全然緊張しているようには見えませんでした。

この若手新分野創成研究ユニットから、是非とも名古屋大学を代表するライジングスターが育ってくれることを期待しています!

 

 

1月27日

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本日は、年に一度の名古屋大学レクチャーを行いました。今回は、野依先生からのご紹介で、インターナショナル・ピース・ファウンデーションという団体から派遣していただいた、2004年ノーベル化学賞受賞者、アーロン・チェハノバー先生にレクチャーシップを差し上げ、また講演をしていただきました。

チェハノバー先生は、イスラエル北部にあるテクニオン(イスラエル工科大学)で教育・研究をされていらっしゃる医学の研究者です。もともとは外科医だったとのこと、受賞されたのは化学賞で、その内容は、ユビキチンを介したタンパク質分解の発見でした。これは特定のタンパク質だけを選択的に分解する細胞の分子機構を見つけられた、ということなのですが、神経変性疾患や多くの悪性腫瘍に関わるもので、この発見は効果的な薬剤の開発へと発展しているとのことです。

さて、このインターナショナル・ピース・ファウンデーションですが、ベルリンの壁が倒れた後すぐに、ダライ・ラマやゴルバチョフなどノーベル平和賞受賞者20名余が発起人となってスタートしたとのこと、アジアでは科学系のノーベル賞受賞者たちが大学などを訪れて講演をして、学生を中心とした若者、市民を啓発するシリーズ、ブリッジズを行なっています。今回はそのブリッジズとの共催ということになります。

18回目となる名古屋大学レクチャー、いつもは豊田講堂なのですが、今回は都合により熱田の国際会議場で行いました。

会に先立って、午前中には、チェハノバー先生のご専門と関係する理学研究科と医学系研究科の若手研究者4名(創発研究者に選ばれている人たちです)が、先生の前で10分程度の発表をするというイベントをランチとともに行いました。神経系の研究が3つと、宇宙生命の研究が1つというラインナップで、チェハノバー先生も興味深く聞かれ、多くの質問をしてくださいました。若手にはとても刺激的な経験になったのではないでしょうか。なお最初に私から、名古屋大学の紹介をスライドを使ってさせていただきました。今回は、チェハノバー先生、残念ながら名古屋大学には来ていただけなかったので、その代わりです。テクニオンは名大と同じような規模だが工学系に特化している、とのご説明もいただきました。

午後には、本番のレクチャーです。チェハノバー先生、壇上に上がるタイミングを間違えてしまったり、若干のトラブルはありましたが、無事にレクチャーシップの盾をお渡しし(良い記念になったと喜んでくださっていました)、そのあと、一時間ほどの講演をみなさんと一緒に楽しませていただきました。聴衆は600人ほどだったでしょうか、高校生や大学生の姿も多く、会場はほとんど満席でした。講演は、薬について、その歴史から紐解き、現在は、どんどんとパーソナルにオーダーメード化されてきている、というお話しでした。いろいろな「たとえ」を駆使して、本当に誰にでもわかるように工夫されたレクチャーには感服させられました。

 

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レクチャーの後は、壇上にチェハノバー先生と野依先生、そして高校生2名、大学院生3名が上がり、質疑応答が行われました。チェハノバー先生、そして野依先生の深いお答えに生徒さんや学生たちだけでなく、聴衆もみなさん感銘を受けたと思います。それにしても高校生二人(東海高校の男子高校生と向陽高校の女子高校生)、英語が飛び抜けて上手くて本当にびっくりさせられました。頼もしい限りです。

最後に夕食をチェハノバー先生、野依先生らと共にして長い1日が終わりました。疲れた…

 

 

1月26日

本日は、キャンパスベンチャーグランプリ第21回中部大会の表彰式等に出席してきました。場所は、名古屋駅の名古屋マリオットアソシアホテルです。表彰式の前には、名古屋産業人クラブが主催した講演会などがありました。このクラブは名古屋の経営者の集まりですが、日刊工業新聞社名古屋市社内にあるとのことです。講演会は、中部経済産業局の寺村局長が中部経済・産業の現状と経済産業政策について、と題してお話しされました。ものすごく短く縮めると、トヨタで今は良いが次が見えない、という内容でした。

さて、キャンパスベンチャーグランプリですが、昨年は名古屋大学から受賞チームが出ず、大変悔しい思いをしました。今年は大変幸いなことに、大賞こそ名工大に譲ったものの、2番目にあたる中部経済産業局長賞と、日刊工業新聞社賞、そして奨励賞を都合3チームが受賞されました。おめでとうございます。中部経済産業局長賞は、工学と理学の大学院博士後期課程の学生3名によるもので、全員陸上部所属とのこと、通常では難しい短距離走などでの加速度などを計測、記録アップにつなげる、という内容でした。陸上部OB、OGにはパリオリンピックを目指している方が何人かいます。早速役に立つと最高です。彼らは、キャンパスベンチャーグランプリの全国大会に進出します。

日刊工業新聞社賞は、工学研究科の河口研究室のメンバーによる赤外線のセンサーを用いてプライバシーに配慮した公共の場所での見守りシステム開発という、まさに研究と直結した内容でした。そして奨励賞は、こちらも工学部・工学研究科の学生による省エネのためにセンサーを使った照明の最適化を行う、というこちら是非とも名大に導入したい内容のものでした。できれば、照明だけでなく冷暖房を是非とも最適化してもらいたいと思います。

表彰式の後に懇談の時間があったのですが、みなさんすごく積極的で、元気を分けてもらいました。実際の起業につながることを祈っています。

 

1月23日 ②

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お昼過ぎには岐阜から帰って、休む間もなく、西オーストラリア大学からの表敬訪問を受けました。

西オーストラリア大学は、オーストラリアの南西部、パースという街にある大学です。パース近郊は、ASWという銘柄の小麦の一大生産地なのですが、こちら、日本に輸出されうどんの原料になっているそうです。なんでも讃岐うどんの9割はこの銘柄とか、私たち、いつの間にかオーストラリアの小麦のお世話になっていました。

さて、今回訪問されたのは、ティム・コルマー副学長、、ジェニファー・ハウエル学長補佐のお二人でした。これまで名古屋大学とは、生命農学研究科との間にジョイント・デグリープログラムが走っており、医学系研究科・医学部とは臨床実習を目的とした学生交換を実施、さらに理学研究科のG30プログラムの教員には西オーストラリア大学の卒業生がおり、いずれも活発な交流を進めています。また、英語研修で学部学生を送るプログラムもとても人気となっています。先の小麦の栽培や輸出などを学ぶ、農学のスタディ・ツアーも最近始まりました。

大学の紹介もしていただいたのですが、高い研究レベルを持っていて、名古屋大学とのマッチングもとても良さそうでした。これからお二人(途中からもう一人加わります)には三日間、名古屋大学の部局を回って連携について話し合っていただくことになっています。これまで以上に良い連携がスタートできることを願っています。

 

 

1月23日 ①

本日は、午前中岐阜大学に行き、川崎重工からのロボット寄贈式典に出席して来ました。

川崎重工は、コロナ禍においてPRC検査を行うために大量の検体を運ぶことを目的に、多くの汎用ロボットを提供されました。これらのロボットを使って自動PCR検査システムを組んだとのことです。実際にこのシステムは、藤田医科大はじめ、成田空港や、関西国際空港、川崎重工の神戸工場などで活躍したとのことです。

コロナ禍がひと段落したこともあり、これらのロボット(アーム型で6カ所の関節を持つものと、双腕型のものの2種類)を、大学に寄付いただけることとなりました。東海国立大学機構では、岐阜大学を中心として名大とまた川崎重工が組む形で航空宇宙研究教育拠点が活動を続けており、岐阜大学には航空宇宙生産技術開発センターも立ち上がっています。その縁もあって、今回機構としてロボットを約50台寄付いただけることとなりました。すでに教育研究の現場で活躍中とのことですが、今回、川崎重工(株)航空宇宙システムカンパニーの下川プレジデントらをお迎えして贈呈式を執り行いました。式では、ロボットにかかっている布を取るという除幕式もあり、うまくいくかヒヤヒヤものでしたが、無事除幕できました。下川プレジデントのご挨拶も気取らないもので、とても良い式典になったと思います。終了後には、岐阜大学の学生が、実際にロボットを使って航空機のリベット打ちのための穴あけの実演を行なってくれました。ロボット、ぜひ、両大学で活用いただきたいと思います。

 

 

1月22日

今日も一日バタバタしていましたが、ランチタイムに、「世界首長誓約/日本」の関係者と懇談をしました。これは、EU発の政策プログラムで、地域から温暖化対策(緩和と適応)や脱炭素社会実現に向けて取り組む自治体の首長が誓約をする、というもので、日本では48自治体が署名をしています。名古屋大学は環境学研究科が中心となって、この取り組みの事務局を2018年の発足から続けています。

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懇談には、ジャン=エリック・パケEU特命全権大使はじめ駐日EU代表部からオレンダー参事官、オドリスコルさん、また環境省からは木野参事官が出席されました。首長は、北海道からニセコ町長、上士幌町長、埼玉県から所沢市長、愛知県からみよし市長、東浦町長、岐阜県から山県市長、郡上市長の皆さんが参加されました。パケ大使からは、なぜこのような取り組みに積極的に参加されることを決断されたのですか、という質問が首長さんたちにあり、上士幌町長が代表して、自然が豊かな土地を残し、循環経済を確立したい、という趣旨の返答がありました。この活動、もっと全国に広がると良いなと思っています。

 

 

1月19日 ③

夕方からは、豊田講堂の中にあるユニバーサルクラブで東海国立大学機構の職員内定者懇親会がありました。

内定者といっても、実際には、既卒の方も多くおられ、彼ら・彼女らはすでに名大、岐阜大各々で働いています。内定者と役員・職員が組み合わされた6人程度のグループに分かれ、しりとりで自己紹介をしあったのは、楽しめました。ずいぶんいろんなキャラの人がいるようです。

最近は日本でもどんどんと転職する人も増えてきましたが、今回の内定者の皆さん、是非じっくり腰を据えて、東海国立大学機構、そして名古屋大学、岐阜大学で活躍していただきたいと思っています。期待してます!

 

 

1月19日 ②

愛知学長懇話会から帰ってきた後は、学内での名古屋大学石田賞の授賞式です。

「名古屋大学石田賞」は、石田財団からのご寄附の意志に基づき、人文・社会科学及び自然科学の分野で、将来の発展が期待できる優れた研究能力を有する若手研究者を顕彰し、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することを目的とし、平成24年度から顕彰制度として創設されました。今回が第12回となります。

 

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今回の受賞者は、人文学研究科の中川朋美准教授と遺伝子実験施設の野元美佳講師のお二人です。審査委員会によると、最近受賞者のいなかった文系を含め、今回の受賞者の研究は極めてレベルが高く、文句なく決まったとのことです。女性お二人というのもこれまであまりなく、どうしてもこれまでの受賞者には男性が多いこともあり、ダイバーシティの観点から大変良かったと思っています。

中川さんは、縄文から弥生時代の暴力を人骨に残された痕跡から定量的に明らかにし、また古人骨の頭蓋骨や土器などを対象に3次元計測を含めたデータを活用した研究も進めているとのこと、考古学に新たな光を当てるものと期待されます。弥生時代、定住して土地の所有という概念が定着すると、暴力、つまり紛争や戦争といったものが多発するのだそうです。人類は今に至るまで、変わっていませんね。

野元さんは、植物における免疫系が虫害防御システムを抑制する機能を分子・遺伝子レベルで明らかにする研究を行っています。病気に対して働く免疫系が強まると、虫害防御システムが弱くなるとのこと、授賞式の後の懇談で、なぜこのようなシーソーのようなメカニズムになっているのか質問しました。野元さんのお答えは、葉っぱなど病気になった場所の防御を弱めて虫に食べてもらって除去するからではないか、とのことでした。なかなか植物って上手くできていますね。

これからさらに研究を発展させ、大きな成果を上げていかれるものと、お二人には大いに期待しています。

 

1月19日 ①

本日は午前中から午後にかけて、愛知学長懇話会がKKRホテル名古屋で行われました。すでに何度か紹介していますが、愛知学長懇話会は、愛知県の52大学、つまりほとんどの大学が参加している会です。

午前中には世話人会を行い、議案の確認等を行いました。その後は、今回のメインでもある、特別会員である愛知県の大村知事と名古屋市の河村市長を迎えての懇談です。懇談はお弁当をいただきながら、アントレプレナーシップ教育などキャリア教育についての各大学の取り組みの一部を報告してもらい、知事と市長からコメントをいただく、といった形で進めました。私が司会ということで真ん中に座り、挟む形で知事と市長という配置でした。お二人にある程度均等にコメントをいただかないといけないので、大変気を使う議事進行となりました。ちょっとした針のむしろ状態でしたね。その中で、名古屋市のキャリア教育の推進について教育委員会からの報告があり、自分らしい生き方を実現することを目的に多様な取り組みが展開されていることに感心させられました。

 

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お二人が退席された後には、4月からの役員の確定、各種委員会からの報告などがありました。最後には、3月末で退任される学長7名のうち、本日欠席の方を除いた5名の方からご挨拶をいただき閉会となりました。皆さん、これまでありがとうございました。

これまでコロナ禍で過去3年間はオンライン開催だったので、今回の愛知学長懇話会、私が総長になってから初めての対面開催でした。対面の重要性を再認識させられた会になりました。

 

 

1月17日

本日は国立大学協会(通称国大協)の総会があったので東京まで日帰りしてきました。

会議自体は、文部科学省の幹部からの情報提供があり、その後の総会で事業報告などいつも通りの進行でした。

能登半島地震の影響で金沢大学の学長は欠席だったのですが、書面での情報共有があり、富山大学や北陸先端科学技術大学の学長からも被害報告がありました。精密実験装置が壊れるなど使用不能になったり、古い図書館の本棚の本が全て飛び出すなど、被害状況は深刻のようでしたが、一方で我々の防災にも大変参考になる情報でもありました。元旦だったので、大半の装置が動いておらず、教員や学生もいなかったのが被害を小さくしたというのは、不幸中の幸いでした。平日、たくさんの学生や教職員がいる中で起きたら、人的被害もあったかもしれません。本当に考えさせられました。

さて、帰りは学士会館からタクシーに3人で相乗りしてきたのですが、運転手が道を全然知らず、東京駅までえらい遠回りをされたのには閉口でした。道を間違えたおかげで、時間と料金が通常の倍かかったのは納得がいきません。

  

1月16日

今日は、午後には教育研究評議会がありましたが、久しぶりに対面で執り行いました。オンラインだとあまり意見が出なくても気にならないのですが、対面だとなんだか皆さんの顔色をうかがってしまいますね。本当に問題がないのか、それとも黙っているだけなのか、対面の方が伝わってくるものは確実に多いと思います。

教育研究評議会の後は、名古屋駅の近くのささしまライブにあるホテルで行われた日本経済新聞社名古屋支社主催の「新春経済講演会」に出席してきました。話題が、アジア・アジアパラ競技大会についてだったので、興味深く拝聴しました。愛知学長懇話会でも、学生のボランティアを募るなどの活動をスタートさせているのはこれまでも本ブログでご報告してきた通りです。日経新聞の主催ですので、話しは経済効果などが中心でしたが、教育効果にも大きく期待できるところなので、講演をされた村手聡大会組織委員会事務総長にはその旨お伝えしておきました。なお会の終了後懇親会があったのですが、そこでお会いした旧知の証券会社の会長さんが、ニコニコ顔だったのが印象的でした。正月明け、株価がえらい調子が良いのが顔に出てました。

  

1月15日

本日は、月曜日午前中恒例の運営会議がありました。運営会議は、名古屋大学の総長、副総長ら執行部と事務が出席する会議で、教育研究評議会と連動して大学での最終決定を行う場所となっています。

本日は、いつになく議案の多い日でした。審議事項8件に報告事項6件です。9時からスタートでしたが、途中10時10分から50分まで補助金の審査のために中座したこともあり、時間厳守で総務部長が議案を裁いてくれました。幸い、11時40分前には終えることができたのでお弁当の時間を20分確保できました。12時からは別の会議が設定されていたのです!

 

1月9日

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本日は、東海地域の国立大学の新しい連携であるC-FRONTの第一回学長会議、つまり発足式が名古屋駅のゲートタワーで行われました。仕掛け人は東海国立大学機構の松尾機構長ですが、静岡、愛知、岐阜、三重の全ての国立大学8校が賛同して開催の運びとなりました。幸い一人も欠けることなく、8人の学長と松尾機構長が勢揃いして、これまでの大学間連携の試みや、今後どのように連携を進めたいか、さらに各大学の強みなどについて話し合いと情報共有をしました。もっとも結果的にはメインイベントは、会合の後の記者発表になってしまった感があります。すごい数の記者さん、テレビカメラが入り、新聞各紙やNHKなどで大きく取り上げていただいたようです。

この連携、何事か、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的には、情報共有をすること、そして一緒にやれることを興味のある大学同士でやっていく、という緩い連携になります。例えば、すでに実績のある取り組みであるスタートアップ(起業)のための連携「Tongali」などがモデルになります。会合ではいくつもの提案があったのですが、一つ印象に残っているのが、教員養成に関係した大学間の連携です。技術など、すごく教員採用の枠が小さい科目についても、それを教える教員はきちんと揃えておかなければならないという厳しい縛りがあるので、連携によって教員数の減少を補おう、ということです。

第一回は成功裡に終えることができましたが、今後、この連携がどのように発展していくのか、正念場はこれからだと思っています。なお、名古屋大学/東海国立大学機構の事務の方には準備に大変ご尽力いただきました。ありがとうございます。

 

1月5日

皆様、年末年始はいかがお過ごしでしたでしょうか。今年最初の総長自由闊達通信ですが、元旦早々からおめでたい気分は吹き飛んでしまいました。震災により犠牲になりました方に深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様には心よりお見舞い申し上げ、1日も早く通常の生活が取り戻せるようにお祈り申し上げます。名古屋大学でも義援金を集めることにいたしました。今後ホームページ等で口座番号をお知らせいたしますので、どうかよろしくお願いします。

さて今年はカレンダーの都合で、仕事始めの日の4日と5日の次に3連休となったため、最初の週はほぼ開店休業状態でした。

そんな中、5日には第18回名古屋中国春節祭祝賀会に招待されたので、東急ホテルまで伺いました。楊嫻中国駐名古屋総領事はもとより、東京から呉江浩駐日本国特命全権大使も駆けつけ、大村知事をはじめ多くの来賓が招かれた盛大な会に驚かされました。最初は誰も知り合いがいないと思っていたのですが、県内のいろいろな大学の学長さんにお会いできたのは幸いでした。ちょっと油断していたら、司会に来賓の一人として呼ばれたのには少々慌てました。入り口で赤い花を胸に付けさせられた理由がそこでわかりました。

春節は中国のお正月のお祭りですが、今年は2月10日になります。名古屋では一足早く、日本のお正月のタイミングでお祝いするのだそうです。

 

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