総長っていったい何をしているのか、疑問に思っている皆さんも大勢いるかと思います。ここでは、私が日々取り組んでいる仕事やその中で感じたことなどを、自由闊達に紹介していこうと思っています。
4月29日
本日は、GWの初日ですが、高崎まで、日米デジタルイノベーションハブワークショップ出席のため、日帰りで出張してきました。朝5時起きで帰りは23時を過ぎていました。疲れた...
第7回目となる当該ワークショップは、両国のメジャーな大学が、デジタルイノベーション・産学連携・AI・半導体などなど、喫緊の話題について取り組みを共有し、新たな連携を築いていく、というものです。今回は、筑波大学がホストで、日本側は、東北大、上智大、慶應大、名古屋大、大阪大、広島大、九州大などが参加、アメリカ側は、メリーランド大、オハイオ州立大、ノースカロライナ州立大、ジョンズホプキンス大、パーデュー大、オクラホマ大などが参加しました。高崎で行われたのは、G7の会議の合間を縫ってでしょうか、大串正樹デジタル副大臣はじめ閣僚級の方々も数名出席されていました。さらに、橋本和仁JST理事長はじめ、NEDO、物質・材料研究機構、またデジタル庁はもとより、経産省、外務省など国の機関や役所の方、NTTやNECなど産業界の方も多数出席されていたのが印象的でした。アメリカ大使館からも科学技術担当の方が来ていました。
本学からは、私以外にも松尾機構長が出席し、さらに会議のオーガナイザーとして武田一哉副総長と神山知久NUTech所長が大活躍されました。次回はアメリカでの開催になりそうです。
4月27日
本日は、浜松まで、国立大学協会(通称国大協)の東海北陸支部総会に行ってきました。地区の12国立大学が持ち回りで幹事をつとめ、年3回開催しています。今回は浜松医科大学が当番でした。
各大学が相談したい事項を持ち寄って話し合うことが主要な目的ですが、同時に文科省から課長レベルの方をお招きして、国の最新の施策について情報提供をいただくこともまた、重要な目的になります。もちろん、本音のところ、これらを通じてこの地区の学長間のネットワークを強めることが一番の目的です。
今回話し合った事項は2つ、1つ目は、電気代の高騰や物価高による人件費増額などに対して、各大学がどのように対応しているのか、情報交換をして知恵を出し合う、というものです。電気代については、駐車場にソーラーパネルを並べることをすでに実施している大学がいくつかあるとのこと、参考になりました。どの大学も、電気代の高騰は2年まではなんとか耐えられるが、3年目に入ると本当にどうにもならなくなる、という認識で一致しました。本学は、2年目である今年がすでに正念場です。冬にやった省エネキャンペーン・省エネアイデアコンテスト、夏に入る前に再びやろうかと考えています。
2つ目の事項は、地方自治体との連携をどのように進めているか、というものでした。本学については、あいちシンクロトロン光センター(愛知県と連携)、医学がやっている奥三河メディカルバレープロジェクト(新城市)、2件採択されているCOI-NEXT事業(愛知県、名古屋市、春日井市、岐阜市などと連携)、減災センターが愛知県や名古屋市とともにやっているあいち・なごや強靱化共創センターなどの取り組みを紹介しました。少し興味深かったのは、愛知教育大学の学長が、教員養成系教育学部と地域の教育委員会との関係について何度か質問していたことで、どうも大学と教育委員会の連携がなかなか難しいとのことでした。これに対し、ある大学から、退職した校長先生を特任教員として雇用して連携を担当してもらったら、非常に関係がスムーズになったという実例が報告されていました。校長先生は、教育委員会にとっては身内、ということなのでしょうね。
4月25日
本日は、フランス・ストラスブール大学からDeneken学長、Barillon研究・博士教育・オープンサイエンス担当副学長、Forté日仏大学会館館長、中谷日本委員会委員長4名の訪問がありました。これまで、名古屋大学とストラスブール大学は長年に渡って学生や教員の交流実績があり、20年前には大学間の交流協定も結ばれています。本学のヨーロッパセンターが置かれているフライブルク大学とも車で一時間程度と近く、ストラスブール・フライブルク・名古屋3大学連携プロジェクトも実施した実績もあり、今後の本学のヨーロッパ展開の鍵となる大学だと思っています。
Deneken学長からは、大学が普仏戦争後(1872年)、ドイツ皇帝によって再建されたこと、以後第一次世界大戦まではドイツの大学で、その頃に多くのノーベル賞受賞者を輩出したこと(ちなみに現在までに19名の受賞者を数えます)、今でもドイツの伝統が大学に残っていることなどを教えていただきました。アルザス=ロレーヌ地方はフランスとドイツの間で帰属がなん度も入れ替わっている難しい地域だと思っていたのですが、良い伝統はきちんと残している、という点がとても印象的でした。
4月24日
本日は、東京で行われた豊田章一郎トヨタ自動車名誉会長(名古屋大学全学同窓会名誉会長)のお別れの会に出席してきました。午前中の文科省の会議終了後、赤坂にあるホテルニューオータニへ移動です。弦楽四重奏の生演奏の流れる中、会場にはお花の中に豊田名誉会長の笑顔の大きな写真が置かれ、その前で供花をさせていただきました。大きな会場でしたが、次から次へと弔問客が絶えず、日本を代表する世界的な実業家であった豊田名誉会長の存在の大きさをあらためて痛感させられました。
その後、豊田名誉会長のご経歴やゆかりの品々が展示されている別会場に移動、少しの時間を過ごしました。本学からも、豊田名誉会長に送ったアカデミックガウンや法被などを提供したのですが、目立つ場所に置かれていて多くの方の目を引いていました。
あらためまして、豊田章一郎名誉会長のこれまでの本学、そして日本に対する長年のご貢献に感謝し、ご冥福をお祈りします。
4月20日
本日は、長久手にある、あいちシンクロトロン光センターの10周年記念講演会に行ってきました。名古屋大学は、このシンクロトロン光センターがスタートするより前から愛知県や産業界と密接に協力をし、設立に向けて力を注ぎました。このセンターは、シンクロトロン光による、愛知を中心とした学術と産業の研究開発を促進する目的で作られたものになります。現在では、企業の利用が58%、大学関係32%という絶妙なバランスで利用が進められています。
本学としても、これまで竹田美和名誉教授が初代所長を、國枝秀世名誉教授(元理事・副学長)が現所長を務められ、また、技術職員が出向するなど、運営に協力するとともに、工学研究科を中心に理学研究科や生命農学研究科などの教員がヘビーユーザーとして利用させていただき、大きな研究成果をあげています。その代表として、今回は天野先生が、特別講演をされました。ただ、天野先生は、最後に、「今やっている研究のためには新しい性能のビームラインが必要」という趣旨の発言をされ、そのための資金3億円をどのように捻出するのか、宿題をいただいた気分です。
なお、シンクロトロン光とは、光速に近いスピードで進む電子の進行方向を磁石の力で曲げる際に出る光のことです。光とはいっても、電子のスピードと曲がりの大きさに応じて、紫外線やX線など、可視光よりも短い波長の光が出ます。X線は衝突するエネルギーの高い光(電磁波)であり、物質を透過することができます。その光を物質に照射することで、物質材料などのさまざまな研究・実験ができるわけです。装置は電子を加速する部分と、加速された電子を電磁石の力でリング状に貯める部分、そこから出るシンクロトロン光を取り出すビームラインの部分に分かれます。ビームラインの終点にはさまざまな検出器が置かれていて、そこで実験をするわけです。
4月19日
最近はいろいろなことがひと段落して、忙中閑ありといった状況です。せっかくですので、最近の天文ネタをまた一つ。
先週末14日に、JUICEという探査機が打ち上げられました。JUICEは木星氷衛星探査機の略称で、ヨーロッパの宇宙機関ESAが日本のJAXA宇宙科学研究所などと協力して実施するミッションです。狙いは、木星の3つの氷に覆われた衛星、ガニメデ、エウロパ、カリストのこれまでにない詳細な調査です。とりわけガニメデをターゲットにして、表面の氷の下に海がどのように広がっているのかなどを調べます。どうも海水があるのでは、という証拠もこれまで得られていることから、ひょっとしたら生命の兆候が見つかるかもしれません。楽しみです。ただし、木星までは長旅で、到達するのは2031年になるそうですので、少し待つ必要があります。
ちなみに、木星のある場所は、太陽から遠く離れているために、普通であれば水は液体として存在できません。しかし、3つの衛星は木星からの強い重力や、内部の岩石の放射性元素などによって加熱されているので、表面は凍っていても中は溶けている可能性が高いのです。実際にエウロパの表面の割れ目から水蒸気が噴出しているという観測結果も得られています。水があれば、生命が誕生している可能性があるのです。
なお、ガニメデ、エウロパ、カリストは、イオとともに、ガリレオ・ガリレイが発見した衛星で、ガリレオ衛星と呼ばれています。今では比較的安価な望遠鏡でも容易に見ることができますので、機会があったら是非見てください。ガリレオは、これらの衛星が木星の周りを回っていることに気づき、そのことが天動説(全ての天体が地球の周りを回る)ではなく地動説を考える大きなきっかけになったと言われています。
4月17日
本日は、シンガポール国立大学(NUS)から訪問団をお迎えしました。NUSの中でも、スタートアップ(起業)関係の中心である3名、Chee Yeow Meng副学長(イノベーション・エンタープライズ担当)、Yue Chee Yoon NUSエンタープライズディレクター、Claire Cheong NUSエンタープライズ準ディレクターという布陣です。
名古屋大学としてもスタートアップには力を入れているところで、先を走っているNUSとの連携で、是非とも多くを学び、スタートアップを加速したいと思っています。NUSエンタープライズというのは、NUSのスタートアップ部門で、スタートアップ支援、産業界との連携、そして学生へのスタートアップ教育といった役割を担っています。その中で、学生をインターシップとして海外の新進企業に送って学ばせる、というプログラムがあり、年間300名を送っているところを、今後5年で倍増させたいという希望を持っているのとのこと、その対象地域としてシリコンバレーなどと並んで、名古屋を考えていることから、今回の訪問となりました。
名古屋・東海地域は、国からスタートアップ・エコシステムグローバル拠点都市に選定されたこと、愛知県のStation Aiが2024年秋には開業することからも(プレStation Aiはすでにスタート)、スタートアップで非常に盛り上がっています。是非とも、NUSの学生を受け入れて、本学の学生と一緒にスタートアップを学べる仕組みを作りたいと思っています。
なお、これとは逆に、本学としてNUSの方にスタートアップを中心に本学の学生や教員を受け入れるための拠点を構築する予定でいます。まずは、Block71というNUSなどが設けたインキュベーション施設に間借りする形からスタートし、やがてエンタープライズの方にスペースを用意していただく方向でお願いしています。
4月14日
昨晩は、久しぶりにアメリカで研究員をしていた頃からの知り合いに会い、食事をする機会がありました。少しびっくりしたのが、何を食べたいか聞いたところ、何でも大丈夫だけど、今ラマダーンに入っているので、日が沈んでからスタートにして欲しい、と言われたことです。そうでした、イスラム教徒だったのを忘れていました。ネットで調べて、6時30分頃が日没であることを確認し、予約をその後のスタートにして、事なきをえました。
ご存知の方も多いと思いますが、イスラム教では、ラマダーンといういわゆる断食月が毎年1ヶ月設定されています。この間は、日の出から日没までは、食べ物はおろか、飲み物も口にすることができません。となると、ラマダーンの日を正確に知ることがイスラム教徒にとっては非常に大切なこととなります。ここでまた天文ネタになります。
まず、イスラム教の暦、ヒジュラ暦(イスラム暦)は、太陰暦という月の満ち欠けを元にしたものです。2月2日に書いたように、明治より前に日本が採択していた暦も基本的には太陰暦だったのですが、太陰暦では一年が365日ではなく、354日、つまり11日ほど足りないことになります。そのために、日本では太陽を元にした暦とのずれが大きくなってきたときに調整して巻き戻す、ということをやっていました。しかし、ヒジュラ暦では、この調整をしません。つまり毎年11日ずつ正月やラマダンの月がずれて早くやってくるようになります。例えば、昨年はラマダーンは4月2日から5月1日でしたが、今年は3月22日から4月20日までの予定となっています。まさに昨日はラマダーン真っ最中というわけです。
ではラマダーンがいつ始まるかですが、ヒジュラ暦では、日没後に最初に新月が見える日がその月の始まりです。ここで、月の出について思い出してみましょう。満月は、ちょうど日が沈むと同時に月が東から昇ってきます。まさに「菜の花や月は東に日は西に」(蕪村)です。その次の日は、昇るのが少し遅くなるため、ためらうという意味の古語「いざよい(十六夜)」と呼ぶわけです。その次の日以降は、ますます昇るのが遅くなるために、待っている様を表す表現を用いて、立待月、居待月、寝待月と続いていきます。それに伴って月はどんどんと欠けていきます。やがて待てど暮らせど昇ってこない日が訪れます。この時は月は完全に太陽と同じ方向にあり暗い面を地球に向けているので、月が空にあるのは昼間で、しかも真っ暗ということで見えないわけです。この時の月を正式には朔(さく)と呼びます(新月と呼ぶこともありますが)。ではその次の日はどうなるでしょうか。太陽が西に沈んだ後、ごく細い月が西に見え、すぐに沈んでいきます。これが、ヒジュラ暦で言うところの新月です。そして、ヒジュラ暦では、1日は日没から始まるので、日没後、新月が確認できた日が月の始まり、ということになるわけです。
まとめると、ラマダーンに限らず、ある月の始まりは、新月が見えた日の日没から始まり、次の新月が見える日没で終わる、ということです。こうなると、微妙なのは、「新月が見える」ということです。実際には、緯度などによって新月の見えるタイミングが異なります。となるとラマダーンの始まる日、終わる日が地域ごとに違うことになります。そこで、多くの場合、今でも地域ごとに新月の観測によってラマダーンの月の始まりと終わりは決定されているとのことです。例えば、日本にはそのための民間団体、ルヤット・エ・ヒラル委員会があり、そこが決定しています。そこのフェイスブックには、新月観測日本委員会が、日本での新月の観測やマレーシアでの観測を元に、ラマダーンの第一日を決めた、という告知が載っています。
天文観測が、日常生活に密接に関係しているというのは、天文学者としてはなんだか嬉しいですね。
4月12日
今日は、日本学術振興会学術システム研究センター研究員退任に係る感謝状授与を行いました。このセンターは、日本学術振興会(以下「学振」)の中に設けられているもので、大学や共同利用機関などの研究者が研究員となっていて、科研費など学振が行っている事業への助言を行なったり、また科研費などの審査員を決めたりする機能を持っています。
研究員に選ばれると、従前は毎週のように東京に出張をし(最近はコロナ禍の影響もありオンライン会議が増えたとのことですが)、多くの時間を費やして学振、ひいては日本の学術に貢献いただくという重要なポストです。学振との繋ぎ役を担っていただく、という意味でも本学にとって、多くの分野で研究員を務めていただくことが、とても大切になっています。そのため、委員に選ばれると、本学の場合は業務負担軽減のために使える予算をつけるなど、サポートをしてきました。任期は原則3年となります。近年は名古屋大学から選ばれる研究員の数がとみに減少しているので、心配しています。研究員は、大学からの推薦、さらには関連学協会その他、さまざまなチャンネルから推薦されると聞いています。来年4月からの研究員の推薦期間は明後日までなので、今回は間に合わないかもしれませんが、各部局から積極的に推薦いただければと思っています。
今日、感謝状を送ったのは4年間委員を務めていただいた未来材料・システム研究所の長田実教授になります。感謝状は学振の理事長及び学術システム研究センター長の連名で送られますが、代読させていただきました。長田先生、ご尽力ありがとうございました。
4月11日
今日は久々に天文ネタです。金星は誰もが知っていると思います。日没後、または日の出前に、明るく輝く星、宵の明星、明けの明星です。真夜中には見ることができません。太陽系の中で、地球よりも内側の軌道を回っているので、太陽と反対側を見ている夜中には見ることができないわけです。昼間は空にはあるのですが、太陽が明るすぎて見ることができません。唯一、日没時、太陽が沈んでから少しの間、または日の出時、太陽が昇る前の少しの間、金星を見ることができることになります。
さて、それでは、金星よりさらに内側にある水星はどうでしょうか。水星を見たことがある人は多くないと思います。水星は金星と同じように、日没後、または日の出前だけ見えるのですが、軌道が太陽に近いために、金星よりも太陽に邪魔されて見えない時間が多くなります。金星よりももっとギリギリのタイミングでしか見ることができません。運が良ければ、日没後、または日の出前のごく短い時間、地平線の近くにいる姿を見ることができます。
今、その水星を見る絶好のチャンスが来ています。4月12日、つまり明日が、年に3回ほど訪れる、日没後に水星が地平線から最も高く昇る日になります。その前後1週間程度が水星が一番見やすい時期です。ぜひ、この数日のうちに、天気が許せばですが、日没後、7時少し前に西の空を見てください。金星が輝いているのが見えると思いますが、金星と地平線の間、金星の高さの1/3ぐらいのところ、わずか北側に水星が見えるはずです。金星ほどは明るくないのですが、それでも他の星々よりは明るいので、空が少しまだ明るくても見えるかと思います。地平線に近いので、西に向けてひらけた場所を探すのがコツです。グッドラック!
4月10日
本日、ようやくこれまで半年以上関わってきた、国際卓越研究大学への申請がひと段落つきました。すでに報道されているように、10大学が応募している国際卓越研究大学ですが、日本語の書類の申請の締め切りが3月末日、英語版が今日でした。今回の申請については、10兆円ファンドの運用益次第というところはありますが、まずは1-2校の認定ではないかとも想定されますので、厳しい戦いになります。ただ、数年かけて最終的には5−6校が認定されるのではないかと期待していますので、名大をあげて全力で取りにいくつもりです。
これから審査が進むとのことですが、まずは全副総長を含むこれまで申請書類作成に関わってきた皆さん、ウェビナー等を通じてコメントをいただいた構成員の皆さん、そして、特に、取りまとめに多大なる尽力をいただいた、経営企画部の皆さん、本当にありがとうございました。
4月6日
本日は、本学に4つある卓越大学院プログラムの一つである、ライフスタイル革命のための超学際移動イノベーション人材養成学位プログラム、通称TMIの入学式がありました。このプログラムは、これまで技術偏重で語られてきた移動イノベーションに対して、新たに文理融合でライフスタイルの多様な「価値」を創造し、民間企業を巻き込んで、社会での実装へと繋げる、というものです。具体的な活動には、東山動植物園での人流センシング、日進市でのゴミ収集車のセンサによるゴミ回収状況などのデータ収集、自律移動ロボット活用のための実証実験など多様なプロジェクトが用意されています。ちなみにこのプログラムに参加する学生は、本来の研究科での研究はやりながら、プログラムを受けるという形になります。負担という意味では大変ですが、やりがいは大いにありそうです。
今回入学した第4期生(正規生)は、博士前期課程(修士)一年生が8名、後期課程一年生が5名、研究科ごとでは、人文学が5名、工学4名、環境学2名、情報学2名というバラエティに富んだ布陣です。彼ら・彼女らが5年間、または3年間でどのように成長していくのか、今から楽しみです。
4月5日
本日は、入学式を挙行しました。豊田講堂で学部2回、大学院1回に分けての実施です。去年は6回に分けて行いましたので、本当に疲労困憊でしたが、今年は随分とそれに比べれば楽でした。
卒業式はアカデミックガウンですが、入学式では総長はモーニング着用、一人だけ目立つ格好で壇上に上がります。
今回は、卒業式とは違って、私の祝辞では取り立ててネタになるような内容は話しませんでしたが、初めの試みとして同窓会長以外に来賓の方をお呼びして、祝辞をいただくこととしました。記念すべき第1号のゲストは、野依良治先生、1月20日の自由闊達通信でお訪ねした件がこれでした。
ノーベル賞受賞者から直々に新入生が祝辞をいただける、名古屋大学って贅沢ではありませんか。先生の学部の壁を超えて友人を作れ、というメッセージ、心に響いたのではないでしょうか。
新入生の皆さん、入学、おめでとうございます。活躍、期待しています。